精神症状と向き合うのになぜ治療に時間がかかるのか?
昨日通院でした。自分なりには自信がある方でしたが、
入院進めるレベルではない事に自信を持ってください
といわれ、「あれ?」という感覚で診察を終えました。
最近は意外な診察が多く存在しています。
本日は社会復帰の観点からの精神障害の理解を説明します。
- 職業性ピラミッド
- 自分の社会復帰に向かった事例
- こころの弾力性の回復の説明
などを用いて説明していきます。
職業準備性ピラミッド
人が仕事をしていく、生活をしていくうえで、段階を踏んでいます。
知らぬ間に踏んでいますが、生まれ落ちて、学生になって、就職したストーリの段階で、クリアしているミッションです。
1健康管理
食事栄養管理・体調管理・服薬管理
日常生活を送っている間に工夫がされています。
2日常生活管理
基本的な生活リズム・金銭管理・余暇の過ごし方・移動能力
学生のころの休み時間や学校に行かないときの休日とかです。
金銭管理はぴんと来ないと思いますが、
働いたお金と消費したお金についてです。ストレスが溜まって働いたお金以上使ってしまったら生活ができません。
余暇活動は仕事をよくしますが、うまくいかないケースは体感しています。
3対人技能
感情のコントロール・注意された時の謝罪・苦手な人へのあいさつ
苦手な人がいても空間に在籍できる、スルースキルです。
4基本的労働習慣
挨拶・返事・報告連絡相談・身だしなみ・規則の厳守・一定時間仕事に耐える体力
ここで初めていわゆる一般的ビジネススキルが出てきます。結構長い道のりです。
6仕事
職務への適性・職業遂行に必要な知識・技能
職種別専門スキルです。
健康管理の段階
慢性期→継続期→回復期
という段階があります。
症状発覚から回復における段階
1精神疾患になった(具合が悪くなる)
2薬で緩和する(安静)(症状の対処)
3普通の生活を送れるようになる(回復)
4症状の理解をしようとする(継続する方向に向かう)
という方向性に向かいます。
日常の生活の流れで当てはめててみた
1か月を繰り返す
3か月過ぎていき、精神症状との共存の実績ができてくる
さらに3か月過ごす
3か月×2回をこなして1年経過
症状が少しずつ分かってきて、症状を持ちつつ普通の生活維持を考えられるようになる。
季節の変化による苦手部分や対応方法もわかってきて、体調管理ができるようになってきます。
私は体調不良になり、3年ほど、ニートをしていました。
1年で回復できる人もいれば5年以上かかる人もいます。
急いでしまいがちですが、急いでも、悪化をたどってしまいます。
ながねこの社会復帰の流れ
という段階で進んでいます。
すぐに回復して、前の生活に戻りたい。
何度も焦り、回復に急いだことがあります。
よく振り返るとこのような回復傾向をたどっています。
これが例えば、作業療法や、デイサービスに通所して、就労移行支援に通所して、働いてという場合もあったり、いろいろなパターンがあります。
なぜ精神障害の人がこんなに時間がかかるのだろうか?
こころの弾力性(レジリエンス)の回復が必要です。
精神障害や症状になると本来あるこころの耐久性の部分がしぼんでしまいます。
風邪で言ったら、体力向上の部分です。
自信や精神症状を持った状態で、生活を構築するため、風邪をひいた時やケガしたときの回復より時間がはるかにかかります。
自覚症状があるために自分の実感と過去の自分のペースの不一致を体感します。
いつもの感覚だとまた具合悪くなってしまうかもしれない…どうしよう
という問題がでてきます。
症状の対処実績を自分の中で集める必要があります
1自覚部分と生活を継続できる実体験をする
2自信がついて耐久部分が強くなっていく
3継続できることでだんだん回復してくる
4自信や安心が実感でき、共存できるようになる
筋トレで言うと、筋肉を破壊して、栄養補給して、筋肉肥大が起こる部分の栄養部分が休みです。
得に課題なのは、休日や、仕事後の余暇の過ごし方や移動でのストレスが私は課題でした。
仕事から家に帰っても、会社の事や仕事内容は大丈夫かといったことを悩んでしまう
満員電車や人ごみに慣れない、移動中にストレスを感じてしまう
というものが多くありました。
現在は通勤が、10分から15分のバス移動(人が少ない)といった状態なので会社に行くストレスは軽減しています。
11年目になりますが、生活の送り方や症状の理解については現在も悩んでいます。
一生悩み続けるともうと人生を終わりにしてしまいたくなってしまいますが、時間がかかるのが一般的だという点を体感して、焦らず、出来る生活を継続していただく、参考資料になればうれしいです。